BEANS

Know your end goal, and believe you will get there.

Ciao!

Know your end goal, and believe you will get there.

Happy birthday to Haluka!

親愛なる遙様へ


!!!!!Warning!!!!!!

設定がとっても妄想ですので、お気をつけ下さいませ。









--------折り畳み--------

先輩が日本を離れてから3年が経つ。
お互いの離れた生活にも慣れて、もう寂しいと枕を濡らさなくなった。
全くではないのだけど…。
でもいつまでもうじうじしていても先輩は「あぁもう」なんて
不機嫌な顔になるのが目に見えているから、
私は強くならなくちゃいけないんだ。
その方がきっと先輩も自分の夢に専念できる。

大学生活は忙しい。レポートにサークルにバイトにめまぐるしい。
忙しい方が気がまぎれる…はずなのに
忙しい時ほど頭の中では先輩でフル回転している。
一体いつになったらこの気持ちは落ち着くのか。
いやきっと一生この気持ちのまんまだろうなぁ。
と、今もまたレポート用の資料を探しながら
頭の中でぐるぐる考えていた。
私の頭は忙しいなぁ…。自分で自分に呆れる程だ。

レポートの提出は来週明けなのだけど、追い込まれるのも嫌だし
なんせ週末は自分の誕生日でもあるし。
自分のために頑張るってなんかおかしいけど、
でもそんな日にレポートなんか考えたくないし。
3連休だけど…家族にめいっぱいお祝いしてもらって。
ミヨちゃんとカレンさんも誕生日会を開いてくれるって言うし。
とにかく今は頑張ろう。今週中に終わらせなきゃ。
先輩は…覚えててくれてるかな。
まぁ先輩に限って忘れる事ないと…思うんだけど
忘れる事ないって思ってるけど、まだやっぱり不安になる。
でもちゃんとしてくれるんだろうな…多分…どうだろう。
午前中はそんな事をぐるぐる忙しく考えながら
レポート資料と、パリのガイドブックとにらめっこしていた。

大学の食堂でぼーっとランチをしていると、昼休憩に入る
運動部の団体が向こう側でガヤガヤしている。
その中でひときわ目立つ存在の彼女がこっちを見てブンブン手をふる
「バ〜ンビ!」
カレンさんが変わらずキラキラした姿で現れる。
「きてたんだ?レポート?」
「そう、来週末まで残しておきたくなくて」
「そうだね〜〜バンビのためにいっぱいお祝いしなくっちゃ♡」
「へへ、ありがと」
「先輩から連絡は?」
「え?ないよ〜」
「そうなの?まぁ〜先輩のことだから当日ちゃんとしてくれるよ!」
「う、う〜ん…」
「だーいじょうぶ!」
頭にぽんと手をのせてカレンさんの優しさが伝わる。
モヤモヤしたのが少しすっきりして、午後はレポートが捗った。

あれからレポートと毎日の授業とバイトと少し忙しくて
あっという間に週末になってしまった。
講義が終わって家に帰ると、私の大好物だけが並んだ夕食に囲まれて
家族がめいいっぱい祝ってくれる。
次の日はカレンさんの家で久々のパジャマパーティだ。
ミヨちゃんが用意してくれたのは新しいパジャマだった。
「バンビ、今日はこれ着て」
とっても可愛いもこもこのウエアだ。
「んも〜バンビちょ〜〜〜かわいい!!!」
「バンビ、似合ってる。可愛い」
カレンさんからはウルトラシックなスカーフだ
「これ、今年の一押しだから〜!」
カレンさんからもらったスカーフを巻いて自宅へ帰ると
なんか見たことある人影があった



「遅い」
「…?!」
「何処行ってたんだまったく」
「えっ!?あの…えっ?」
「お前そのスカーフ、ちょ、ちょっとまだ暑くないか?」
「え?!あ、えーとこれは…」
「いや、すごくいいと思うけど」
「あ、あの!それより先輩?どうしてここにいるんですか?」
「どうしてって、明日お前の誕生日だろう?」
「そ、それはそうですけど…今は先輩フランスでパリで…」
「まぁそんなことはどうでもいいだろ。明日、また朝に迎えにくるから」
「え!?え!もういくんですか?」
「今日は顔見にきただけだから」
「え!なんですか?それ私喜んでいいやつですよね?」
「何変な事言ってんだ、お前のために帰ってきてやったんだぞ」
「ああ!!その憎まれ口嬉しいです!」
「何宇宙人みたいなこと言ってんだ。相変わらず成長しないな」
「せ、聖司さん!!」
「な、なんだ…」
「ありがとうございます」
「まだ祝ってない」
「違います。会いにきてくれて」
「当たり前だろ、大事な恋人の成人のお祝いだ。卒業してからずっと
何もしてやれなかったんだ。明日ぐらい祝いたいだろ」
「そ、そんな事言うと泣いちゃいます」
「まだ早い」
「だ、だって…」
めんどくさそうに、でも優しく撫でてくれる先輩の手の感触が嬉しくて
ふふっと笑みがこぼれた
「泣いたり笑ったり忙しいやつだな!」
「へへへ…ズルズル」
明日は思いっきり先輩に甘えよう。
何の儀式だって言われたった知らない。